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カメのおはなし

先日、アメリカ在住の友達から、

「こっちではアカミミガメ減ってるんだよ~。」

という話を聞きました。

調べてみると、アメリカ国内のアカミミガメは、開発による生息地の破壊や、ペットとして販売するための乱獲などにより減少しているとのことでした。

「で、日本で暮らす私たちに、何の関係があるの?」

って、思われた方、実は大ありなんです。

   

では、みなさん。

「ミドリガメ」って見た事ありますか?

ペットショップや縁日などで大量に販売されていたり、最近では信じられない事にUFOキャッチャーなどで見かけることもありますよね・・・。

実は、この「ミドリガメ」は「アカミミガメ」の子供(幼体)なんです!

その中でも、日本では亜種のミシシッピアカミミガメが、ミドリガメとして多く出まわっているようです。

それにしても、売買される時には、ミドリガメは「子供」ということは伝えられているのでしょうか?

今後30cm近くまで育つ可能性もあって、飼育下での寿命はだいたい15年前後、中には30年位生きる個体もいるんですよ。

きっと、そんな生きものだとは知らずに、飼い始める人も多いのでしょうね。

   

この、アメリカで乱獲などによる減少が問題となっているアカミミガメ。

実は日本でも、アカミミガメは大きな問題になっているんです。

   

皆さんも、池や川などで20~30cm程の大きなカメを見た事があるかと思いますが、その中には、日本在来のニホンイシガメなどに混じって、かつては日本にはいなかったミシシッピアカミミガメもいると思われます。

それは、ペットとして飼育されていたものが逃げ出したり、捨てられたりしたもので、全ては人間の勝手な行動によって、日本で野生化してしまったものです。

そして問題は、ニホンイシガメとすみか、食べ物、繁殖、越冬場所などが似ている事。

河川、湖、池沼、湿原、水田などに生息し、雑食で、水辺近くの地面を掘って産卵し、地中で越冬します。

ですから、ミシシッピアカミミガメが野生化したことで、暮らせる場所がなくなって困っているニホンイシガメがでてきているのです。

このままでは、地域によっては追いやられて、ニホンイシガメが絶滅してしまう可能性もあります。

   

環境省では、この問題を鑑みて、ミシシッピアカミミガメを「要注意外来生物」に指定しました。

でもこれは、「取り扱いに注意しましょう」という事で、外来生物法の規制の対象ではないので、輸入や販売目的の飼育が行われてしまっているのです。

規制の対象にならなかった理由としては、子供や学校などに多く飼育されている事、また、規制が掛かる事でさらに遺棄される個体が増える可能性がある事などがあげられています。

では、困っているニホンイシガメたちのために、そして日本の自然を守るためには、どうしたらいいでしょうか。

   

まず、飼育を始めるときは、その生きもののことをちゃんと知る事が大切ですよね。

30cm近くまで大きくなるミドリガメと、長くて30年もの間ずっと一緒に暮らせるのか、もう一度飼う前に考えてみて欲しいです。

そして、問題になっていることを知らずに販売している業者さんも多いようですが、本当は売る側にも、商品(ミドリガメ)のことを説明する責任があるはずです。

その上で、その生きものが死ぬまで飼い続ける事ができるかと、買う側に考えてもらうことも必要だと思います。

商品とはいえ、生きものなんです。ペットショップなどの販売店さんには、「売れればいい」ではなく、もっと命に責任を持ってもらいたいです。

なんにしても、もっと多くの人にミドリガメのことを知ってもらう必要がありますね。

   

現在、韓国、南アフリカなどは、アカミミガメの輸入を禁止しており、ヨーロッパ諸国も輸入禁止を検討中とのことです。

日本でも、まずは輸入禁止を検討するべきだと、私は思います。

そしてその上で、国内での販売、飼育などに関する規制を講じていくべきだと思います。

ミシシッピアカミミガメだって、人間の身勝手な行動の被害者なんですから。

   
   

ホコ

   
   

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