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ナガミヒナゲシ

昨年の今頃、『ナガミヒナゲシ』という外来植物についてご紹介しました(こちら)。
 
Sp5260003 でも、今年は昨年よりもさらに多くの場所で、このにょきにょきと伸びるナガミヒナゲシを見かけるようになりました。
 
このままだと、在来の植物のすみかが減ってしまいかねないのです。
 
 
ナガミヒナゲシは、ヨーロッパ原産、ケシ科の一年草。
 
一つの花実には約1500粒もの種が入っていて、風によって撒かれます。
 
さらに、種には休眠性があり、一度飛び散ると何年にもわたって発芽し、生息域を広げます。
 
農業環境技術研究所(茨城県つくば市)と東京農業大の分布調査によると、2007年までに青森と沖縄をのぞく全国で生息が確認されているということです。
 
 
皆さんも、道路脇や民家の庭先などで、見かける機会も増えたのではないでしょうか?
 
Sp5260001_2 繁殖力の強いナガミヒナゲシが、他の植物の間などに、どんどん進出してしまっているのです。ということは、もともとそこにいた植物は、徐々にすみかを追いやられてしまうかもしれません。
 
そうなると、その植物を食草にしている虫や、その虫を餌とする鳥やカエルなどにも影響がでかねないのです。
 
それを食い止めるためにも、今、ナガミヒナゲシの駆除が必要です。
 
花が可愛いだけに、駆除されにくいのですが、花は一日で落ちてしまいます。その後、種が熟す前に実を採ってしまえば、拡がることはありません。※基本的に、それぞれの敷地の管理者の了解がないと、駆除はできませんので注意しましょう。
 
 
ほぼ全国で見られる存在となっているナガミヒナゲシですが、未だ、特定外来生物への指定はありません。ですが、地域や町ぐるみで、人々に注意を促し、駆除対策をとっていかなければ、人知れず絶滅してしまう生きものが出てしまうかもしれません。
 
このように、昔から日本に暮らしていた植物のすみかを守る事は、虫や鳥など他の生きものを守ることにも繋がり、ひいては日本の生物多様性を守ることにも繋がっていくはずです。
 
 
ホコ
 
 
 

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坂の多い街

私の住む世田谷は、名前に“谷”が付く事もあってか、坂が多いです。
 
だからなのでしょうか、崖のようなコンクリートの壁(その上には住宅)が道の脇にある場所(下の写真参照)を良く見かけます。
 
   
Simg_0842 今の時期、そんなコンクリートの壁を青々と彩っているのが、ツタ(ナツヅタ)です。
   
一枚一枚の葉を天に向けて、陽射しをいっぱい浴びています(写真では日陰になってしまいましたが)。
   
建物の壁ではありませんが、これも一つの壁面緑化と言えるかもしれません。
 
 
Simg_0850スズメガの仲間はツタの葉を食草としていますし、その他にも飛翔する昆虫が羽を休めたり、雨に濡れないよう隠れるなど休憩場所にもなります。また、ブドウのような実をつける秋には、鳥の餌にもなるようです。
   
   
もちろん、本来はコンクリートではなく土壌生物の暮らせるような土があるほうが、多様な生きものも暮らせるようになると思いますが、都心ではなかなか難しいですよね。
   
そんななか、都心で暮らす生きもの達には探餌や休憩の場所として、また夏には青々と、秋には紅葉して人々に季節を感じさせてくれるなど、コンクリートを覆っているツタも、都心のわずかな自然を支える生きものの一つと言えるのではないでしょうか。
   
   
   
ホコ
   
   
   

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カルガモ親子

今年も子育ての時期が来ました!


Simg_0788 毎年この時期になると、近所の緑道(世田谷)では子育てをするカルガモが見られ、道行く人を和ませてくれます。今年もこの緑道を選んでくれたようで、先日カルガモの親子を見かけました。


子ガモ達は、10羽はいたでしょうか。


みんな必死にお母さんの後についていきます。


そして、まだ生まれて間もないような小さな子ガモ達も、水際などで一生懸命くちばしを動かしています。どうやら子ガモは、お母さんが餌を与えてくれるのではなく、自力で餌を探さなければならないようですね。


天敵のカラスやネコなどが来た時は、お母さんが守ってくれるようですが、最終的に成鳥になれるカルガモは3割に満たないようです。


カルガモを見守っている近隣の人々にとっては悲しいことですが、都会でもちゃんと「食う・食われる」の関係があるという事が分かると思います。

 

 

東京のような都会では、天敵に会いにくい大きな水辺や、近くに隠れられるような草むらがある水辺が少なく、この緑道でもカルガモくらいしか子育てをする姿は見られません。


この緑道も、元々の川を暗渠化※1してその上に電力で流水を創出した緑道ですが、こういった小川はどこも似ており、多様な環境とは言えません。


狭い都心では難しいかもしれませんが、今ある水辺を生きものの気持ちになって、餌や隠れ場所が豊富な、多様な環境をもった水辺に近づけていければ、今後カルガモだけでなく、様々な水鳥に利用してもらえるかもしれないですね。

ホコ

 

※1川や水路などに蓋をすること。都市化に伴った道路整備や、家庭排水などで汚れた川の悪臭対策として暗渠化していたようです。
 

 

 

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NCI通信no.4発行!

人と自然の研究所(NCI)が発行している環境情報誌「NCI通信」の4号が発行されました!

   
受講生の皆さまに向けて、現在発送準備をすすめておりますので、お手元に届くまでもう少しお待ちくださいね。

   

今回のNCI通信では、環境企業として名高い「株式会社リコー」さんの生物多様性の取り組みと、社員研修としてNCIがプログラムを実施している「リコー自然教室」についてお伝えしています。こういった、ビオトープから生物多様性に向き合えるような、企業向けのプログラムの提供も、私たちの活動のひとつです。

   
その他に、ビオトープを仕事にしている講座修了生のお話や、現場研修会、セミナーについてもご紹介しています。

   

また、命を育む水を汚さない、生態系にそった生活を提案している「N.C.I.style」がお勧めする、100%天然由来成分でつくられた「anna tumoru」のシャンプー、石けん等もご紹介していますので、興味のある方は是非ご覧になってみてください。

   
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